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先週末は墨田区の音楽イベント、すみだストリートジャズフェスティバルにボランティアとして参加し、Tシャツの販売をしてきました。初日から好調な売れ行きで、おかげさまで完売することができました。

このすみだストリートジャズフェスティバルで販売用のTシャツを提供してくれたのが、墨田区の久米繊維さんというTシャツ専門のアパレル製造会社です。素材選びから縫製、仕上げまで日本国内で行うというこだわりのTシャツを作りつづけています。

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Tシャツを作り始めたのは戦後の1950年代半ば、2代目の信市氏がハリウッド映画俳優のTシャツ姿にあこがれ日本で最初にTシャツを作りました。当時は「Tシャツ」と言う言葉も一般的ではなく、「色丸首」と言う名で販売していたのだそうです。

2006年には当時の復刻版「久米繊維謹製色丸首Tシャツ」を発売、これが何と1枚1万1880円と言う値段がつけられています。これだけの高値でも売れるのは、日本製にこだわった品質にあることはもちろんですが、自社サイトやごく一部の高級雑貨店など限られたチャネルのみで販売していることにも起因しています。

アパレル業界は、ネット通販の発展などにより価格競争が激化、セールの実施が常態化しています。同社は値引き販売を行わず販売価格を維持できるチャネルのみに絞り込むことで、価格の面でも高いブランド力を保つことができているのです。

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出来るだけ自社製品を広く認知してもらうためには、多くの販売チャネルを利用して消費者との接点を増やそうとしがちですが、他の追随を許さないような高品質のものならばあえて接点を減らすというのも戦略のひとつなのです。

日本経済新聞首都圏版 8月22日(木)付朝刊より
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34418350R20C18A8L83000/