関西I(愛)ターン人間の備忘録

2017年12月中小企業診断士登録。現在は会社員としてネットショップ支援業務に従事。 横浜に生まれながら関西にルーツを持つ筆者が、地域の事業者と市民を元気にする情報を発信します。 現在は、東京都墨田区に在住。月一度、関西とを往復する日々を過ごしています。

2018年08月

096

私の母は、私が中学生のころにニットの帽子を作る内職をしていました。もともと編み物が得意で、私たち兄弟のセーターや手袋をはじめ、ぬいぐるみなども作っていた記憶があります。その腕前を活かし専業主婦をやる傍ら空いた時間で毛糸から冬にかぶるニット帽を編み上げて、業者に納めていました。それほど大きな稼ぎにはなっていなかったようで大変だったようです。

しかしもし、当時インターネットが今のように普及していたら働き方も少し変わっていたかもしれません。

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Web制作などの分野で広がりを見せているクラウドソーシング。インターネット上で依頼したい仕事を提示し、一定のスキルをもったフリーランスや事業者がこれに応募する形で業務を委託する形態です。
最近ではデジタル分野のみならずアパレルでも利用されるようになっており、渋谷に事務所を構える(株)ステイト・オブ・マインドの「nutte(ヌッテ)」などが縫製のクラウドソーシングサイトを立ち上げています。

このような業務の流れの変化が、実店舗を持たずにネットのみで商品を販売するD2Cという業態でのアパレル業界参入を容易にしています。個性的なデザインを強みとする事業者は、インスタグラムなどのSNSを利用することで大きな広告宣伝費を投じることなくブランドの認知を広められる一方、クラウドソーシングによって縫製を依頼し、特定の工場との契約を行うことなく自分のデザインを形にすることができるのです。

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2016年版小規模企業白書によると、フリーランスが仕事を受注する方法として「クラウドソーシング」を挙げたのはまだ7.8%にとどまっており、「知人、同業者からの紹介(55.1%)」「自らの営業(50.7%)」と言う回答の方が多くなっています。しかし、今後クラウドソーシングが広がれば、母のように洋裁の心得がある人間が多く参入し、日本発の個性的なブランドがたくさん出てくる日が来るかもしれません。

日本経済新聞 8月27日(月)付 朝刊より
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34515500T20C18A8FFR000/ 

001

先週末は墨田区の音楽イベント、すみだストリートジャズフェスティバルにボランティアとして参加し、Tシャツの販売をしてきました。初日から好調な売れ行きで、おかげさまで完売することができました。

このすみだストリートジャズフェスティバルで販売用のTシャツを提供してくれたのが、墨田区の久米繊維さんというTシャツ専門のアパレル製造会社です。素材選びから縫製、仕上げまで日本国内で行うというこだわりのTシャツを作りつづけています。

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Tシャツを作り始めたのは戦後の1950年代半ば、2代目の信市氏がハリウッド映画俳優のTシャツ姿にあこがれ日本で最初にTシャツを作りました。当時は「Tシャツ」と言う言葉も一般的ではなく、「色丸首」と言う名で販売していたのだそうです。

2006年には当時の復刻版「久米繊維謹製色丸首Tシャツ」を発売、これが何と1枚1万1880円と言う値段がつけられています。これだけの高値でも売れるのは、日本製にこだわった品質にあることはもちろんですが、自社サイトやごく一部の高級雑貨店など限られたチャネルのみで販売していることにも起因しています。

アパレル業界は、ネット通販の発展などにより価格競争が激化、セールの実施が常態化しています。同社は値引き販売を行わず販売価格を維持できるチャネルのみに絞り込むことで、価格の面でも高いブランド力を保つことができているのです。

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出来るだけ自社製品を広く認知してもらうためには、多くの販売チャネルを利用して消費者との接点を増やそうとしがちですが、他の追随を許さないような高品質のものならばあえて接点を減らすというのも戦略のひとつなのです。

日本経済新聞首都圏版 8月22日(木)付朝刊より
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34418350R20C18A8L83000/ 

007

私は子どものころからあまりマンガ本を買いませんでした。すぐ読み終えてしまいもったいないというケチな理由からで、少年ジャンプなどの雑誌は友達の家に行って読ませてもらってました。大人になってからはマンガ自体をあまり読まなくなりましたが、最近ではインターネットを通じてマンガを読める時代になったようです。

しかし、インターネット上の海賊版はいくらでも拡散が可能で、著作権者にとっては深刻な被害をもたらします。政府は4月「漫画村」などの海賊版サイトについてNTTに対して遮断を要請、NTTはこれに応じました。

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この「遮断」という手法、憲法上は大きな問題を抱えています。サーバ上にある違法なデータを削除させるのとは違い、一般のユーザの通信が違法なものにアクセスしていないかどうか、一つ一つチェックする作業を伴うためです。これは憲法が禁止している「検閲」に当たる恐れがあります。

一方、「児童ポルノ」に対する遮断はすでに合法化されています。これは、児童ポルノによって児童が受ける被害は甚大かつ深刻なものであり、他に取れる有効な手段がないという理由から通信の秘密を害することもやむを得ないという解釈がなされているものです。

これに対し、著作権を含む財産権に関しては、損害賠償などの手段により回復が可能であり同等の解釈は不可能と考えられ、日本ではこれまで「遮断」という手法が認められてきませんでした。

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とはいえ、海外にあるサーバ経由で送信される海賊版の発信者を突き止め、損害賠償を求めることも現実には困難を極めます。海外ではすでに40カ国余りで、裁判所の命令を必要とするなど厳格な運用基準のもと、遮断が制度化されています。

文化の礎となる著作権を守るためにも議論が必要なときを迎えているかもしれません。

日本国憲法
第21条第2項 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。
第29条第1項 財産権は、これを侵してはならない。

日本経済新聞 8月20日(月)付 朝刊より
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34327110Z10C18A8TJC000/ 

010

イギリスの国花は赤いバラなのだそうです。バラといえば靭公園はバラがたくさん植わった庭園になっておりよく写真を撮りに行っていました。ガーデニングが似合うイギリスにとって赤いバラはぴったりの国花と言えるのかもしれません。

イギリスの国花が赤いバラに決まったのは、実は15世紀に白いバラをシンボルとするヨーク家と赤いバラをシンボルとするランカスター家の争いに起因するそうで、ランカスター家が勝利したために赤いバラになったのだそうです。

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イギリスはEUからの脱退を巡り、国民を二分する国民投票が実施されました。イギリスに留学中の方から聞いた話ですが、年配の世代は離脱派が多かったものの若い世代は残留すべきとの意見が強く、世代間の溝が浮き彫りになったとのこと。

そのイギリスがEUとの離脱交渉に難航し、市民の間で再び国民投票を行おうとする運動が広がっています。離脱に投票した人の一部もEUの単一市場から離脱することのデメリットを感じ、この運動に加わり始めているとのこと。

しかし、実際に再び国民投票を行うとなると事はそう簡単ではなく、半年以上に及ぶ準備期間が必要なほか、仮に投票結果が残留に覆った場合に、さらに国民の間に溝が広がることも懸念されています。

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片や日本でも、戦後初の国民投票が近々開かれることになりそうです。安倍総理大臣は先日、次の国会で憲法改正案を提出するよう自民党に促す発言をし、可決されれば国民投票が行われる運びとなります。

現時点での世論調査では改憲・非改憲の割合は拮抗しているといわれ、実施されるまでどう転ぶかは分かりません。しかし、私の感じる限り国民の間で議論がそれほど活発になっているとは思えず、イギリスほど国民投票の結果で国民の間で溝が深まると言うことはないように思います。

ただ、それが民主主義の在り方としてよいのかどうかは疑問です。憲法改正の議論が国民の間で活発化するか否かは、主権が国民にあるのかそうでないのかが試されているとも言えるのです。

日本国憲法
第96条第1項 この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。

日本経済新聞 8月15日(水)付 朝刊より
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34160760U8A810C1EA1000/

004

ドンキホーテの渋谷本店の店頭にはなぜか大きな水槽があり、色とりどりの魚が客を出迎えてくれます。そういえば道頓堀のドンキホーテの屋上には観覧車が出来、一時期話題を呼んだものです。まったくもっていろんなことを仕掛けてくる店です。

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12月下旬に関東圏に出来る新業態の店舗では、スマホを使った接客が特徴になるようです。顔認証で個人を特定しお薦め商品を提示したり、商品をスマホにかざすと使用例の動画が見られるなどスマホを持ち歩きながら買い物をしやすくする仕掛けを多数取り入れるとのこと。

こうしたアプリを開発する場合、ECサイトを立ち上げたうえでそれと連動させるのが一般的です。しかし、ドンキホーテの場合ECサイトに連動させるどころか、肝心のECサイトは今年の5月に閉店してしまいました。アマゾンなどの競合より出遅れ、収益化が出来なかったことが原因でした。わずか5年間での決断です。

ドンキホーテはこのほかにも2017年2月にオープンした神田神保町靖国通り店をわずか8か月で閉店してしまいました。とあるメディアが行った社長インタビューによると開店から2週間で失敗であることに気づき、閉店の即断をしたとのことです。

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これだけ短期間に決断をくだせるのは、非常に短期間で損益を計算できる仕組みを備えているからであると考えられます。年に一度、会計ソフトを立ち上げて決算書を作っているようではとても間に合いません。

ユニークで大胆な店づくりに挑めるのもこうした仕組みがあってのことではないかと思われます。おもろいことをやってやろう、と言う気概を実現させるためにはまず会計から。と言うことですね。

日本経済新聞 8月14日(火)付 朝刊より
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34116940T10C18A8TJ2000/ 

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