関西I(愛)ターン人間の備忘録

2017年12月中小企業診断士登録。現在は会社員としてネットショップ支援業務に従事。 横浜に生まれながら関西にルーツを持つ筆者が、地域の事業者と市民を元気にする情報を発信します。 現在は、東京都墨田区に在住。月一度、関西とを往復する日々を過ごしています。

2016年11月

001

企業には、扶養控除制度や育児休暇制度といった結婚したあとの支援を行う制度は数多くあります。しかし、結婚を支援するという制度はなかなかありません。それどころか、社内恋愛を禁止したり長時間労働で会社に拘束されたりで出会いの場を奪ったりすることさえあります。

そうした流れをかえようと、福岡県では企業自らが未婚従業者の結婚を後押しすることを宣言し、祝い金を設けたり、結婚後も働きやすい職場づくりを実現しようとしています。はたしてこうした取り組みは功を奏するのでしょうか。

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東京大学大学院情報学環教授 佐藤博樹著「結婚の壁~非婚・晩婚」の構造によると、お見合い結婚は1970年代あたりから激減しはじめ、その代りに職場結婚相手を見つけるケースが増えてきたそうです。しかしそうした職縁婚も80年代には減少し、現在ではパートナーと出会うための婚活を行うために自らコストを払わなければならずそのハードルが高くなったことを指摘しています。

そのような観点からすると、結婚後の祝い金や働きやすさだけではインセンティブは働きにくいと考えられ、婚活自体のコストを支援するような取組みが求められるといえそうです。たとえば取引先との合コンを会社の経費で行うとか。

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ちなみにこの本によると、長時間労働と出会いの数との相関はあまりなく、本人のパートナーを見つけようとする意思に依存するのだそうです。これまで仕事を言い訳にしてきた私などは大きな方針転換を迫られることになりそうです。

西日本新聞 11月30日(水)付 より
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_sougou/article/292493 

006

JR高槻駅と阪急高槻市駅の間はかつて、面積当たりの飲み屋軒数が日本一だったことがあるそうです。それだけにどことなく夜の方がにぎやかに見えます。飲食店をはじめとする店の看板が煌々と輝いているからでしょう。

長野県の松本市では裏町とよばれる古くからの歓楽街を歩き、看板を観察して地域づくりを考える「裏町看板学講座」と言うものが開かれたそうです。参加した約20人は、裏町を歩き看板の写真を撮り公民館でスクリーンに映しながら、「作った当時の思いを感じる。」といった感想を語り合ったそうです。

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看板とはいわば店の顔。店のイメージやコンセプトを端的に表すものです。「裏町看板学講座」のコメンテーターを務めた長谷川繁幸さんは「世の中に対して語りかけている看板はエネルギッシュ」と語り看板の「伝える力」に改めて感激したようです。

一方で、京都市などのように屋外看板に対して強い規制が敷かれているところもあります。京都市では高さ色、位置に細かい決まり事がある上に看板設置には届出が必要で、設置が可能な業者まで決められています。

看板とは、そうした街のアイデンティティと折り合いをつけながら設置をしなければならないもののようです。

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しかし、大阪の場合はどちらかと言うとやりたい放題、いやむしろ看板の大きさが街のアイデンティティにすらなっているので不思議です。看板で目立ちたかったら大阪に出店する方がいいかもしれません。

松本経済新聞 11月28日(月)付 より
http://matsumoto.keizai.biz/headline/2255/ 


005

ときどき仕事帰りなどに無性にたこ焼きが食べたくなることがありますが、なぜか駅から家までの間になぜかたこ焼き屋が一軒もなくその欲望を満たすことができませんでした。が、ついに近所に小さなたこ焼き屋がオープン!とても小さな店ですがこういう所こそ美味しいのです!

たこ焼き屋は、究極の「小規模事業者」だといえますが、そんな「小規模事業者」に対しても補助金制度と言うものはあるようです。長崎では、そのうちの「小規模事業者持続化補助金」の利用を促すセミナーが開かれ個別の相談会も催されたようです。

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この「小規模事業者持続化補助金」は、日本商工会議所が実施する補助金で、小規模事業者に対して販路開拓の取組や業務効率化の取組などについて50万円(補助率2/3)を上限に補助するものです。卸売・小売業の場合は常時使用する従業員が5人以下といった要件を満たしていることが必要です。

補助金の対象となる経費は13種類。たとえばたこ焼き屋が「買い物弱者向けにスマホやタブレット端末で注文を受け、たこ焼きを宅配する」新事業を始めるときに申請できる項目を洗い出してみると次のようになりそうです。

①機械装置等費 ・・・宅配状況を管理するための専用ソフトウェアの開発費
②広報費 ・・・宅配注文を受け付けるネットショップの構築費
③展示会出展費 ・・・年一回開催される「世界コナモン博」での新事業PR費
④旅費 ・・・「世界コナモン博」までの往復の旅費
⑤開発費 ・・・宅配しても冷めないたこ焼きパッケージの開発費
⑥資料購入費 ・・・ネットショップ運営のノウハウ本購入費
⑦雑役務費 ・・・近所の買い物弱者(お年寄り)向けに「スマホ・タブレットの使い方教室」を開く際の臨時講師費用
⑧借料 ・・・「スマホ・使い方教室」を開催する公民館の使用料
⑨専門家謝金 ・・・ネットショップ運営専門コンサルタントへの謝金
⑩専門家旅費 ・・・コンサルタント来訪時の旅費
⑪車両購入費 ・・・宅配用車両の購入費
⑫委託費 ・・・コンサルタントに市場調査を依頼するときの委託費
⑬外注費 ・・・大口注文向けに現地でたこ焼きを焼くサービスをするための車両改造外注費
※架空の展示会です。

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「たこ焼き屋普及推進委員会」のホームページによると、たこ焼き屋の開業資金は、個人で開業する場合最低200万円くらいだそうですから、50万円と言うのは結構大きな額です。利用しない手はなさそうです。

長崎経済新聞 11月28日(月)付 より
http://nagasaki.keizai.biz/headline/1320/ 

020

会社勤めの方々は、そろそろ年末調整の書類の締切が過ぎたころでしょうか。私などは、社会人になって以来世帯構成が全く変わっていないので書くことが少なくて楽です(自虐)。ところで、あの配偶者控除についてですが2017年度からは「年収103万円以下」から「年収150万円以下」に変更になりそうです。

こうした税制の詳細を取り仕切っているのは現在のところ実質、与党自民党の税制調査会の「インナー」と呼ばれる人たちなのだそうです。自民党税制調査会とは、党内に設置された税に関する制度、税率に関する審査機関で、その中でも会長、小委員長、顧問など重要なポストに就く衆参両院9人の議員たちのことを「インナー」と呼ぶそうです。

殊に税金については様々な利害関係がからみ、議員たちは選挙で落選することをおそれ税制方針を口にすることを避ける傾向にあることから、多数決を避け税制に関する専門知識をもった権威者が裁定する仕組みを造ったのが始まり。とくに「インナー」と呼ばれる人たちは、総裁や党三役もはばかられるほどの権威を持っていた時期もあったようです。

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しかし、近年では税制改革も首相官邸主導で進められることが多くなっているようです。消費増税延期を問うた解散総選挙に疑義を呈し、軽減税率導入で財務省の案を押した野田毅氏を事実上会長から更迭したのもその表れと言えます。

こうした動きに対し、元税調会長の津島雄二氏は、アベノミクスの主導者の意にかなうような税制だけやったら、少子高齢化が避けて通れない状況下で社会保障をどうするのかといった安定的な議論ができなくなることを危惧しています。

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日本国憲法では、租税は国民に対し直接負担を求めるものであり必ず国民の同意を得、法律化されなければならないという「租税法律主義」が取られています。国が「気まぐれ」によって課税できる権限を持つと国民の財産権が侵害されることにもなりかねないためです。

とはいえ、業界団体によるロビー活動だけで税制が決まってしまうのもいささか問題がありそうです。立法府である国会に税制を決める権利が憲法上与えられているのも、国民が良心にしたがって将来の国の形を想像し、ときには痛みを伴う租税を受け入れる覚悟で代表を国会に送り込むことを期待しているからでしょう。

日本国憲法
第84条
 あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。

日本経済新聞 11月27日付 朝刊より
http://www.nikkei.com/article/DGKKZO09972520V21C16A1TZJ000/ 

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