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九条ネギとは京野菜のひとつで昔、京都の九条近辺で栽培されていたためにこの名前が付いたそうです。一見他の青ネギとそう変わらないのですが、スーパーでは大体100円ばかり高い値段で売られています。京都では九条ネギを「おばんざい」にして出す居酒屋も多くみられます。

12月23日より京都の岡崎公園で「京野菜フェス」が開かれ、その中の恒例イベントとして「九条ネギラーメンバトル」が行われるそうです。京都のみならず、東大阪や宮崎など全国の有名ラーメン店が出店し売上や京野菜のPR度を競うイベントだそうです。

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「九条ネギラーメンバトル」は、少し高級なイメージがある京野菜としての「九条ネギ」に対し、「ラーメン」という庶民的な食べ物を題材とすることで、より「九条ネギ」ブランドの認知度のすそ野を広げる事に成功しているようです。

ブランドの認知を高め購買喚起をするためには、たとえば「ビールといえば〇〇」というようにカテゴリーと結びついた認知が必要です。

実は京都は、「天下一品」や「ラーメン横綱」の発祥の地でもありラーメンの味にこだわりのある人たちが多く住む場所でもあります。そんなラーメンにこだわりのあるターゲット層に対して、全国有名店の大将の腕を通じて「九条ネギ」のラーメンの具としての適性をPRするのが、このイベントの狙いと言えそうです。

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実際、私もラーメンに刻んだ九条ネギをたっぷりかけてみたところ、その甘みと粘りがラーメンの口当たりとマッチし、安いインスタントラーメンとは思えない美味いラーメンになっていました。

これまでのブランドイメージと少し違った分野でも、十分にその価値を発揮できるのならば、新たなブランド価値を形成すること可能になるといえそうです。

烏丸経済新聞 12月8日(木)付 より
http://karasuma.keizai.biz/headline/2714/