日曜日夜はいつも大河ドラマを見ている。「どうする家康」の家康はいい人過ぎて若干違和感があったのだが、天下取りが見えてきて腹黒さが垣間見え面白くなってきた。いよいよ関ケ原の合戦が近づいてきていてクライマックスを迎えようとしている。
山口県萩市は戦国ものの大河ドラマだとほぼ出番がない。しかし、関ケ原になると西軍の総大将として毛利輝元が登場する。実質は石田三成と徳川家康の戦いなのだが、輝元は総大将に祭り上げられてしまったが故に憂き目を見ることになる。
戦後、家康と松山ケンイチ演じる本多正信に追い詰められ、何度もお家断絶の危機に直面しながら長門の国の果てまで来て踏みとどまる。そう、萩の街は毛利輝元公が造った街なのであり、戦国ものに登場しないのも当然なのである。
山口県では、輝元公は関ケ原で判断を誤り毛利家の衰退を招いたとしてあまり人気は高くないようだ。しかしあの時、徳川家に完全に潰されていたらその後の明治維新は山口からは起きなかっただろう。なにせ萩に移封後、毎年正月になると、いつ幕府を討つのか密議が交わされていたという伝説があるくらいなのだから。
ちなみに「どうする家康」では、吹越満が輝元公を演じている。ということで、少なくとも萩では、街の生みの親である輝元公が出てくるたびに、観光大使に呼ぶくらいのことをすればいいのにと思う。道の駅で流れる音楽が8年前の大河ドラマのテーマ曲というのではちょっと寂しい。