関西I(愛)ターン人間の備忘録

2017年12月中小企業診断士登録。現在は会社員としてネットショップ支援業務に従事。 横浜に生まれながら関西にルーツを持つ筆者が、地域の事業者と市民を元気にする情報を発信します。 現在は、東京都墨田区に在住。月一度、関西とを往復する日々を過ごしています。

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これからやってくる超高齢化社会。自分の親世代の介護ももちろん大変になることが予想されますが、私には子どももいなく自分自身が要介護になったときに誰が面倒を見てくれるのか、お金もないので想像するに切実な問題です。

特別養護老人ホームは、そうした低所得者向けの要介護高齢者を受け入れる公的な施設です。しかし、その競争率は30倍。そう簡単には入れそうにありません。

特別養護老人ホームに入れなかった人の受け皿となっているのがサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)と呼ばれるもので、バリアフリーの住宅に住みながら介護サービスを受けることができるというもの。家賃は10万円程度が平均だそうですが、8万円以下の物件もあるようです。

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日本経済新聞が調べたところによると、サ高住のうち家賃が低い物件ほど重度の要介護3以上の住人の割合が増えるのだそうです。これは、介護サービスを手掛ける事業者が低価格で入居してもらう代わりに自社のサービスを利用してもらうように促していることに起因するとのこと。

介護サービス対する介護報酬は、利用者が1~3割を負担し残りは税金が負担しています。事業者としては介護するする人の人件費を賄うために必要であるとしているものの、介護報酬を目当てにしている面も否めないようです。

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日本国憲法は、国民の生存権を保障し「健康的で文化的な最低限度の生活」を営めるように、国に対して適切な施策をとるように定めています。象徴的な制度が生活保護です。

生活保護についても、その対象者を住宅に住まわせ生活保護費の一部を徴収するビジネスモデルがありました。このビジネスにおいては生活保護費の不正受給の温床になっており「貧困ビジネス」として非難を浴びました。

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こうした貧困対策が、必要とする人にいきわたらず、制度を利用する事業者の手に渡るのは本筋ではありません。適切な運用がされているのかどうかチェックすることも、大切な税金を無駄にしないために必要です。

日本国憲法
第25条1項 すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
   2項 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

日本経済新聞 2019年2月3日(日)付 朝刊より
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40813420R00C19A2SHA000/ 

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今住んでいるところは東京スカイツリーのほど近くなのですが、周りには昔ながらの商店街も残っています。東京って意外と古風なところもあるのだなと思っていたら、せんべい屋の軒先に電子マネーが使えるという旗が掲げられていました。

先日は、コンビニがシニアよりになっているという記事を書きましたが、電子マネーについても実はシニアの利用率の伸びが最も大きいというニュースが29日の日経新聞に掲載されていました。総務省の家計消費状況調査によると70歳以上の電子マネー平均利用額は直近5年間で87%増え、全世代平均(58%)を大きく上回るのだそうです。

シニアの方は指が動きにくくなって小銭を出しにくくなるという点、また仮に紛失したとしても利用をすぐに停止できる点などがシニアの電子マネー利用を後押ししているようです。

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博報堂生活研究所による調査でも「キャッシュレス社会になったほうがいいか」という問いに対して、
「キャッシュレス社会になったほうがよい」と答えたのは世代が上になるほど高く男性では60代、女性では50代が最も高いというデータが出ています。

これにはクレジットカードの保有率が関与しているようで、日本クレジット協会の統計では20代のクレジットカード保有率は20代男性で66.1%で最も低く、年齢が上がるほど高くなり60代男性では91.5%で最も高くなっています。これは年代別の経済力の違いから来ているものと考えられます。

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ところで、ネット通販の利用率についても若年層の方が高いというのは誤りのようです。総務省の平成27年情報通信白書でもネットショッピングの利用率が最も高いのは50代の78.3%で20代以下は62.3%と最も低くなっており、決して高齢者が情報化社会に乗り遅れているわけではないことが分かります。

シニアの方が情報化社会について行っていないとか、若者の方がネットで買物をよくするといった先入観は捨てなければならないようです。

日本経済新聞 2019年1月29日(火)付 朝刊より
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO40575290Y9A120C1EE9000/ 

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最近コンビニ業界では焼き鳥や唐揚げなど酒のつまみ系のメニューが充実してきた半面、アイスクリームや中華まんといったおやつ系のメニューが減ってきていて、おっさん化しているような気がするのは私だけでしょうか。

いえ、統計上もそのようになっているようです。
日本フランチャイズチェーン協会が発表した18年のコンビニの売上高(大手7社の既存店)は9兆7244億円と前年を0.6%上回ったものの、客数は157億円673万人で前年割れ。さらに11年から17年の間に60代以上の割合が11%から19%に伸びた一方、20代の割合は23%から14%まで下落したそうです。

この間の国内総人口に占める60代以上の割合の伸びは32%から34%であることを考えると、高齢化が進行していることが伺えます。このまま若者離れが進むといずれ客数が減少していき、コンビニエンスストアという業態は衰退、ネット通販やその他の業態がそれにとってかわられるという可能性もあります。

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このように小売業の新陳代謝を説明しするモデルとして、Malcolm P.McNairが提唱した「小売りの輪理論」というものが有名です。新しい小売業態は低コスト・低価格販売で参入し既存業態から市場を奪うことで成長、やがて同様の業態が増えてくると差別化するために高コスト・高付加価値化の路線を進む、すると再び別の低コスト・低価格販売の業態が現れ市場を奪っていく、というものです。

しかし、コンビニエンスストアは参入した当初から定価販売であり、このモデルはどうも当てはまりそうにありません。

私は、ここに日本特有の小売りの循環理論があるのではと思っています。
日本では少子高齢化の進行が早くかつベビーブームの影響ですでに高齢者の割合が多くなっています。高齢者向けの商品やサービスの方が儲かるため、その分若者向けの商品、サービスが少なくなり若者離れが起きる。しかし、ターゲットとしていた高齢者が自然減で減っていくと衰退して、若者向けに販売を行っていた小売業者に取って変わられる・・・・

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最近では、CRMやらサブスクリプションモデルといった既存客を大事にする考え方がもてはやされていますが、やはり新規獲得、とくに若者を取り込んでいく努力も決して忘れてはいけないということですね。

日本経済新聞 1月22日(火)付 朝刊より
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO40291050R20C19A1TJ2000/ 

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